第6章 プログラミングを始める

75回生 hinata

6.1 はじめに

はじめまして。75回生のhinataです。僕は高校入試を経て昨年度から灘高校に通い始め、八月から灘校パソコン研究部で活動しています。そんなプログラミングを勉強したての僕が部誌を通じて、読者の皆さんにプログラミングの始め方を初心者目線で紹介していきたいと思います。気軽に読んでいただけると嬉しいです。

6.2 対象者

  • プログラミングに興味のある方、プログラミングを始めようと思っている方、プログラミングを始めたばかりの方など……

6.3 プログラミングとは……

簡単に言うとコンピュータに命令することです。

人間があらかじめコンピュータに命令を書き込んでおくことで、コンピュータはきちんと動作することができます。また、プログラマーが書き込んだ命令のことをソースコードといいます。

ちなみにゲームをしていたり、スマホアプリを使っていると「バグ」という言葉を耳にしたことがあるかもしれません。この「バグ」は、プログラミングに不備やミスがあるためにコンピュータが意図しない動作をすることを指します。

6.4 何ができるのか?

  • アプリケーションの開発
  • ゲームの開発
  • ウェブサイトの作成
  • VRの開発
  • AIの開発
  • 動画編集
  • その他

6.5 言語

コンピュータに命令するときは特別な言語が必要になりますが、その言語のことを「プログラミング言語」といいます。代表的なプログラミング言語として、C言語やC#、Pythonなどが挙げられます。ソースコードを書くためにはこれらのプログラミング言語を覚えなければなりません。

それぞれの言語には個性があり、得意分野が異なります。自分がしたいことによってこれらの言語を使い分ける必要があるので注意しましょう。

6.6 必要なもの

プログラミングをするにあたって最低限必要なものはパソコンと十分な通信環境のみです!入門書や参考書については後ほど説明します。

6.7 勉強方法

これからは実際のプログラミングの勉強方法についていくつかのポイントに分けて紹介します。実は僕自身、勉強方法については悩んでいます。皆さんが同じような状況に陥ることも考えられます。モチベーションに関わることについてはしっかり考えないと挫折につながるので気を付けてください。

その1 独学でも大丈夫?

プログラミングスクールに通うなどの選択肢もありますが、趣味としてプログラミングを学ぶのなら独学でも全然大丈夫です。

その2 学習サイト・参考書

インターネットを検索すると膨大な数の無料の学習サイトが見つかるので、基本的にはそれらのサイトで勉強すれば大丈夫です。参考書を購入するのも一つの手です。参考書だと手元に置いておくといつでも辞書代わりに使うことができるし、一覧性も良いのでサイトと違い、いつでもすぐに見返せるので便利です。ただし、たいていの参考書は分厚く値段も少し高めのもの(3000~5000円ぐらい)が多いので、最初はなるべく無料の学習サイトで勉強することをおすすめします。また、インターネット上には有料サイトも存在します。様々な機能を使うことができるので、自分の状況に合わせて利用すると良いでしょう。

その3 予備知識

プログラミングを学習するにあたってパソコンに関する最低限の知識は先に知っておくべきです。たとえば、キーボードが打てて、ファイルの管理ができることなどです。パソコンの操作がスムーズにできないと勉強が捗らず、やる気が削がれてしまうということもあり得ます。

その4 OSやソフトウェアのバージョン

自分が使っているOS(WindowsやMacなどのこと)やソフトウェアのバージョンはしっかりとチェックしておくことが大切です。

ここにありがちな例を一つ挙げます。

あるソフトウェアの使い方を学ぶためにサイト(もしくは参考書)の説明通りに作業を進めていました。丁寧に操作していたはずなのに途中でエラーが出てしまいました。見本と全く同じ工程を踏んだはずです。一体何がいけなかったのでしょうか?

ここで、ソフトウェアのバージョンが見本のものと違っていたということが考えられます。バージョンが更新されるとソフトウェアの中身そのものが変わってしまうので、全く同じ操作をしても結果が違うということがよくあります。

また、OSそのものが違っていたりしても、同様の現象が起きるので注意しましょう。一番大切なのは事前にしっかりと予習しておき自分の環境に合わせて臨機応変に対処できるようになることだと思います。

その5 時間は贅沢に!

プログラミングをしていると問題に直面し、作業が長時間滞ってしまうことがあります。一つのミスに気付くためだけに一時間も二時間もかけてしまうこともあります。解決策としては、画面に出てくるエラーコードをコピペしてインターネットで検索してみるという方法があります。また、始めからやり直すというのも一つの手です。最後の手段ではありますが、問題が案外簡単に解決することがあります。様々なサイトを参考にすることを忘れないでください。多くの情報を利用して、出来る限りの手段を尽くすことが大切です。こんなにのろのろしていたら作業が終わらない!と焦って投げ出してしまいたくなりますが、こんなものだよね、と割り切って考えて時間を贅沢に使うことも必要です。

その6 力試し

プログラミングを学習していると、自分の実力をはかりたいと思うことがあります。そういうときにおすすめなのが競技プログラミングです。

主に数学の問題をプログラミングで解くというもので、毎週様々なサイトでコンテストが開催されています。自分の成績によって順位が決まるのでモチベーションの維持にもなります。

6.8 まとめ

これでプログラミングの紹介は以上です。身につくととても便利なスキルです。興味を持たれている方はぜひ、一度気軽に始めてみてはいかがでしょうか?ここからは僕の現時点のプログラミングに対する感想です。正直なところ、僕自身は学習を始めてから一年程しか経っていないので生活に直接役立つようなことをするのは難しいですが、基礎をおろそかにするべきではないと思いゆっくりと勉強しています。どんな学問においても言えることですが、初心の段階では学ぶことが無意味に思える内容はたくさんあります。しかし、そこで投げ出さず多方面の知識を蓄えておくことで、後になってからやっと応用させることができるようになります。実際、プログラミング言語を学ぶ上では暗記の作業が多めで「いつになったらアプリがつくれるんだよ!」と思うことがありますが、焦ることなく、また、自分の目標を見失うことなく勉強し続けることが大切なのだと考えています。